生地がいいオリジナルTシャツ

生地がいいオリジナルTシャツをつくるコツ!最適な素材とおすすめアイテム

/

オリジナルTシャツを作る際に、意外と後回しになりがちなのがTシャツ選び。

オリジナルTシャツは、どうしてもプリントするデザインにフォーカスされがちですが、そのデザインをプリントするTシャツ素材によっても、見た目の印象や完成時の満足感、耐久性などが変わってくるため、素材選びは非常に重要です。

今回は、そんなTシャツの出来映えを左右するTシャツ素材について、上質素材として知られるコットンと機能性を兼ね備えたポリエステルを中心にその特徴やおすすめアイテムをご紹介していきます。

生地で選ぶコットンTシャツ

誰でも知っている生地素材と言えば綿(コットン)。

Tシャツの生地としても多く使用される代表的な素材ですが、一言でコットンといっても、生地のベースとなる綿糸、綿糸を紡いで糸を作る工程、生地の厚み、縫製の違いなど、Tシャツになるまでの工程によっても質感や風合いが変わってきます。

コットンをより理解するため、まずは綿糸から詳しく見ていきましょう。

綿糸の種類

コットンTシャツに使われる綿糸は、大きく分けてカード糸とコーマ糸の2種類。

ただし、市販のTシャツの品質表示タグに綿〇%との表記はあっても、綿糸の種類までは表記はされないため(コーマ糸使用の場合は記載される)、手触り感などで判断する必要があります。糸それぞれで異なる特徴がありますので、Tシャツの用途や求める質感に応じて使い分けるためにもこの2種類の糸の特徴はある程度把握しておくと良いでしょう。

カード糸の特徴

綿花から採れる繊維のうち、長さの短い短繊維などの不要部分を約5%ほど取り除いて整えた綿糸を「カード糸」と言います。この作業「カーディング工程」を経ることからカード糸と呼ばれ、綿糸においては最もスタンダードな糸となります。カード糸から作られる生地においては、以下のような特徴があります。

  • 主に太い繊維を使用するため糸自体が丈夫
  • 繊維をあまり取り除かないため毛羽立ちが多い
  • 糸が太くて毛羽も多いため粗野でシャリ感がある
  • 原材料が安く生産量の多いため安価に作れる
  • 糸に光沢感はなく硬めでラフな風合いが特徴

コーマ糸の特徴

コーマ糸

対する「コーマ糸」ですが、こちらは綿花を紡ぐ最終工程で短い繊維やゴミを取り除いて繊維を整える「コーミング」という作業を行うことからコーマ糸と呼ばれます。コーマ糸は、短い未熟部分などを約20%取り除くため、より滑らかで光沢のある生地となり、カード糸より高級グレードの綿花となります。

  • 短繊維や不純物が取り除かれるため滑らかで光沢がある
  • コーミング工程で長い繊維だけが平行に揃えられるため強度が高い
  • 繊維強度が高いため、型崩れしにくく長持ちする
  • 短繊維が少ないため、毛羽立ちも少なく肌触りがよい
  • カード糸より製造工程が複雑になるためか価格が高価

上記のとおり、綿糸のグレードとしてはコーマ糸の方が上質で高級ということになりますが、アメカジTシャツのようなシャリ感を出したい場合は、質感的にカード糸の方が適しているといった場合もあります。単純に、カード糸とコーマ糸で「どっちがいい?」という比較はできず、「それぞれの特徴がある」ということを覚えておきましょう。

紡績糸の種類

綿糸はさまざまな工程を経て1本の長い糸になりますが、Tシャツの生地に使用される糸は紡績(ぼうせき)方法の違いによって主に「リングスパン糸」と「オープンエンド糸」の2種類があります。日本で製造されるTシャツの多くはリングスパン糸が使用されておりますが、一方のアメリカで製造されるTシャツはオープンエンド糸が多く使用されており、Tシャツに対する文化の違いを感じさせる部分かもしれません。

ここでは、これら2つの糸の特徴の違いについて見てみましょう。

リングスパン糸の特徴

高速回転する輪(リング)状になった部分に粗糸(そし)を通し、それを引き伸ばしてヨリをかけることで糸にする「リング紡績機」から作られる糸をリングスパン糸と言います。ロープを作る工程をイメージすれば分かりやすいかもしれませんが、リングスパン糸の特徴としては下記のような点が挙げられ、日本産のTシャツの多くはこのリングスパン糸が主流です。

  • 糸の表面は艶やかで滑らか
  • サラっとしていて乾きやすい
  • 一定の強度がありシワになりにくい

オープンエンド糸の特徴

上記リングスパン糸がリングの回転によってヨリをかけるのに対し、オープンエンド糸は空気の流れでヨリを加えて糸にする紡績技術で、生成される糸に適度な空気が含まれることで吸湿性や速乾性などに優れます。アメリカ産Tシャツの多くはオープンエンド糸(OE)で作られ、ガザ感・シャリ感、ゴワっとしたラフ肌触りが特徴です。

  • 空気を含みフワっとボリューム感がある
  • 吸湿・速乾・ドライ性に優れている
  • ゴワっとした肌触りで少々硬めの風合い

上記を踏まえると、リングスパン糸は繊細&ソフト、オ—プンエンド糸はラフ&タフといったことが言え、リングスパン糸もオープンエンド糸も、着心地や風合いなどはそれぞれ好みの問題となりますので、こちらも単純比較自体がナンセンスかもしれません。ただ、国産メーカーの場合はオープンエンド糸を使用したTシャツの方が高価で耐久性も高く、しっかりとした作りになっている傾向があります。

生地の厚み

Tシャツ生地の厚みについてはオンス(oz)で表記され、アパレル用品においては1平方ヤード辺りの重さを表すのに用います。ボクシングのグローブなどもオンスという単位で示されていますが、1オンスは約28グラムの質量単位であり、生地の厚みを直接示すものではありませんが、生地が重くなれば厚みも増すので、オンスの数値から生地の厚さを判断できるのです。

オリジナルTシャツに限った話ではありませんが、「せっかく買ったTシャツの生地が薄すぎて中が透けてしまう・・・」ということを避けるためにも、購入時のオンスチェックは重要で、糸が太くなれば生地も厚くなり、オンスが高ければ必然的に透けにくい厚手のTシャツとなります。

一般的にヘビーウェイトと呼ばれる5.6オンス以上の厚みが基準目安となり、6.0オンス以上の厚みがあるTシャツは例外なく高品質です。なお、高品質な細い糸を使用した薄手Tシャツもありますが、オリジナルTシャツを作るなら5.6オンス以上の厚みのTシャツを選ぶことをオススメで、特に女性が着用する場合などはインナーが響かないような配慮が必要です。

縫製

Tシャツ製造における縫製は、生地の裁断はもちろんですが、縫い合わせの部分であったり、首部分の「リブ」などの縫製方法であったりと、製品の映えだけでなくTシャツ自体の耐久性も大きく変わってきます。どんなに良い縫製糸を使っていたとしても、縫製が雑だとすぐにほつれたり、数回の洗濯によって型崩れしたりするため高品質なTシャツとは言えません。

ダブルステッチの首リブ

「生地がいいTシャツ」という点では、単に生地の肌触りや見た目のキレイさだけに限らず、実際の使用感や機能性、洗濯時の堅牢性や耐久性なども含めたトータルバランスを考慮することが重要。使用用途やニーズに合わせ、綿糸の種類や生地の厚み、縫製方法の工夫などを見極められるようにしましょう。

生地がいいオススメのコットンTシャツ

上記でご紹介した内容を踏まえ、Tplantで扱う「生地がいい」オススメのコットンTシャツを幾つかご紹介いたします。カード糸より高級なコーマ糸、生地の厚さを示すオンスなどを中心にチェックしてみてください。

5942-01 6.2oz プレミアム Tシャツ

5942-01 6.2oz プレミアム Tシャツ

https://tplant848.com/product/0594201

綿100% コーマ糸を使用したまさに「プレミアム」なUnited Athleの代表作。

首リブの強度を保つ「ダブルステッチ」・毛羽立ちを抑える「コーマ糸」、ヘビーウェイト基準の5.6オンスを優に超える「6.2オンスの厚手Tシャツ」で、オリジナルTシャツ作成用ボディの定番アイテムです。

4411-01 9.1オンス マグナムウェイト ビッグシルエット Tシャツ

4411-01 9.1オンス マグナムウェイト ビッグシルエット Tシャツ

https://tplant848.com/product/0441101

オープンエンド双糸を使用した極厚生地の高品質Tシャツで、ダブルステッチの首リブはもちろん、袖と裾はオーバーロックかがり後に2本針始末を施したユナイテッドアスレにおけるビッグシルエットTシャツの最上級グレードです。

アメカジやストリートカジュアルならこれ一択!

5117-01 8.2オンス オーガニックコットン Tシャツ

5117-01 8.2オンス オーガニックコットン Tシャツ

https://tplant848.com/product/0511701

オーガニックコットン使用を使用した厚手の高品質Tシャツ。

ダブルステッチの首リブ、袖と裾は2本針始末で耐久性も抜群。8.2オンスという重量感のある上質な生地は、柔らかな肌ざわりと着心地、かつ伸縮性と強度を兼ね備えたまさに「生地がいい」オールマイティな1枚に仕上がっています。

生地で選ぶポリエステルTシャツ

さて、これまではコットン素材の良い面をご紹介してきましたが、Tシャツ素材としてコットンと並んで双璧をなす素材が「ポリエステル」です。天然素材のコットン・機能性素材のポリエステルとも言われるように、化学繊維であるポリエステルもまた様々な特徴や長所がありますので、その優れた点をしっかりと理解しておくようにしましょう。

ポリエステルの長所

ポリエステル素材の長所は、なんといっても「生活に密接した機能を兼ね備えている」点にあり、例えば濡れてもすぐに乾くのは便利ですし、型崩れしにくかったり、日焼け・黄ばみが起こりにくかったりなどの特徴があります。特に吸水速乾が求められるスポーツやアウトドアなどのアクティブシーンに適しているほか、耐久性の高さから長期間使用できることもメリットと言えるでしょう。

ポリエステル素材の特長

  • 速乾性に優れている
  • 高い耐久性と強度を持ち、シワができにくい
  • 同じ厚みなら綿よりも軽い
  • アクティブシーンに適している
  • UVカット、抗菌・防臭、綿に近い質感のポリエステル短繊維、再生ポリエステルなどの付加価値を持たせることができる

そんなポリエステルを使用したTシャツにおいても、当然「生地がいい」アイテムは多数ございます。コットンとはまた違った素材の良さを体験できる、そんな生地がいいオススメのポリエステルTシャツを幾つかご紹介いたします。

生地がいいオススメのポリエステルTシャツ

5888-01 5.3オンス T/C バーサタイル Tシャツ

5888-01 5.3オンス T/C バーサタイル Tシャツ

https://tplant848.com/product/0588801

ポリエステル短繊維を使用したコットンとポリエステルを混紡素材(ポリエステル90%、綿10%)で、コットンの質感とポリエステルの機能性を両立した天竺生地。もちろん、首元の伸びを抑えたダブルステッチの首リブ、袖と裾は2本針始末で長期使用にも最適。

ポリエステルの高い機能性と普段使いの利便性を融合、さらにはややオーバーサイズなストリートテイストのシルエットが特徴の1枚で、<a href=” /blog/5888-01-versatile”>ストリートライクなTシャツ作成におすすめ!真夏の速乾Tシャツ</a>でも詳しくご紹介しているように、スケーターやブレイカーに人気の高機能Tシャツ。

MS1164 5.6オンスリサイクルポリエステルTシャツ(ポリジン加工)

MS1164 5.6オンスリサイクルポリエステルTシャツ

https://tplant848.com/product/ms1164

東レのリサイクル繊維&+?(アンドプラス?)を使用したサステナブルなドライTシャツ。

さらには、強力な抗菌防臭加工(ポリジン加工)を施しており、スポーツやアウトドアなどのアクティブシーンのほか、汗のニオイが気になる夏場の使用に最適。

生地の厚みも5.6オンスとヘビーウェイトで、程よい厚みがあってシワにもなりにくいので、オリジナルTシャツのベースとしても人気の高い1枚です。

まとめ

  • 綿糸は主にカード糸とコーマ糸の2種類に分類される
  • カード糸よりコーマ糸の方が滑らかで光沢のある生地になる
  • 綿糸をつくる工程は主にリングスパンとオープンエンドの2種類
  • 日本で作られるTシャツの多くはリングスパン糸
  • アメリカ産はオープンエンド糸が主流でラフ肌触りが特徴
  • リングスパンもオープンエンドもそれぞれ特徴があり好み次第
  • 厚手の方がシワや型崩れがしにくく長期的に使用できる
  • 縫製は首リブのダブルステッチや裾袖の2本針始末の有無を確認
Tplant
Tプラントは誰でも簡単にオリジナルTシャツが作成できるWebサービスです。
Tシャツ、パーカー、トートバッグなど、様々なウェアやグッズにオリジナルのデザインをプリントします。
Staff B
Staff B

一度きりの人生を思いのまま生きている、飽くなき探究心が原動力のサブカル系アラフォー女子。流行に左右されず、趣味もファッションも独自路線を進み続けているため同世代の友人は少ないもものの、気の合う仲間とハイボールで乾杯するのが何よりの楽しみ。最近は奇岩と巨石にどハマり中!多趣味であるが故の金欠が最大の悩み。