地球温暖化が叫ばれて久しい昨今、日本では2020年7月からコンビニやスーパーで無意識に消費していたレジ袋が有料化し、環境やエコロジーを考えることが当たり前になってきたのではないでしょうか。
コーヒーショップでは、使い捨ての紙コップを使わずにマイボトルやタンブラーに入れるサービスが浸透し、利用客もどんどん増えているようです。お気に入りのマイタンブラーにコーヒー入れてもらうのは嬉しいですし、割引してくれるお店もあるので通常よりお得になりますよね。
大量生産・大量消費の象徴ともいえるTシャツも例外ではなく、環境に大きな影響を与えているのです。
そこで今日は、ちょっと真面目なTシャツをめぐる環境問題と、オリジナルプリントのTシャツ制作で環境に配慮できる方法(実はあるんです)についてお伝えしていきます。
Tシャツ1枚が環境に与える影響について
Tシャツの製造には、まずは生地の糸となる綿花の栽培から始まります。綿花は植物なので水が不可欠なのですが、Tシャツ1枚分の綿花を栽培するのになんと2,900リットル(バスタブ約15杯分!)もの水を必要とするのです。
さらに、その栽培の間に、オーガニックコットンを除き、たくさんの農薬などが使われます。これだけでもかなり環境に影響を与えるモノなんだなと思いますが、これだけではありません。
収穫された綿花から糸がよられ、繊維工場まで輸送され、生地が織られます。そこで色を染めたり、様々な加工をされたりします。そこから縫製工場まで輸送され、Tシャツの形に縫製、プリントなどのさまざまな加工が施され、店舗、顧客の元へ輸送……。
このように、最終的に着る人の手元に届くまで、実に多くのプロセスを経ており、この間に大量の二酸化炭素は排出され、多くの水が消費されるんです。
オーガニックコットンTシャツ
Tシャツに限らず、どの洋服でも同じことが言えますが、農薬や化学肥料を使わない農地で栽培されたオーガニックコットンだと環境に与える影響も大きく違ってくるのをご存じでしょうか。
合成の農薬や肥料を使わないことにより、使用する水の量も少なくて済みますし、水質汚染を抑えることもできるのです。
アウトドアブランドのパタゴニアでは環境問題に配慮して、すべての製品をオーガニック農法で栽培されたコットンを使用しているほど、オーガニックコットンは環境に良いとさせているんです。
ですから、環境を考えてオリジナルTシャツを作るなら、オーガニックコットンのTシャツを選ぶのもひとつの案です。この他にもプリント加工方法でも環境を意識できることがあるので、次は環境を意識したプリント加工についてご紹介していきます。
環境に優しいプリント方法って?!
Tplantが提供しているプリント方法は、主にシルクスクリーンとインクジェットプリントの2種類があるのはご承知のとおりです。
このうちのシルクスクリーンプリントは、大量生産するとコストも安くなるので、たくさんTシャツを作りたい時に適している印刷方法ですが、製版工程と印刷工程で大量の水を消費します。
その点には留意する必要がありますが、生産枚数が1枚でも100枚でも消費する水の量に大きな差はありません。また、色数が少なければ版の数は減り、その分、使用する水の量も減らすことが出来ます。
シルクスクリーンプリントでも、生産枚数が多く、版数が少なければ、環境負荷を軽減することが可能です。
一方インクジェットプリントは、版を作らないので1枚から格安で作ることができます。大量に作る時にはコスト面でシルクスクリーンに譲ることになりますが、印刷工程で水を使うことはありません。
生産枚数がそれほど多くないのであれば、お財布にも優しく、環境にも優しいインクジェットプリントをおすすめします。
環境に配慮しつつ、クリエイティビティを発揮する。
そんな風にオリジナルTシャツの製作を楽しめたらいいですね。
少量生産ながら、布地にインクが映えるはっきりしたプリントにこだわってシルクスクリーン印刷を採用していた方も、柔らかい風合いでフルカラー印刷できるインクジェットプリントを生かせるデザインを考えてみるというのも面白いかもしれませんよ。
今後、さらに環境にやさしい、新しいプリント技術が生まれてくるかもしれません。そういう技術の工夫ができるのは、人間の知恵ならではですよね。
皆が思い思いの生き方ができるようになった現代。
オリジナルプリントTシャツは、まさに自分らしさをこよなく発揮できるアイテムのひとつ。
ポジティブな未来にみんなで舵を切って乗りこえていきましょう!