橋好きな人にはたまらない東京下町を代表する隅田川の魅力
みなさん、こんにちは!
スタッフbです。
冬の寒さも厳しくなりつつある今日この頃。
歳のせいか、寒さに対する耐性も年々低下し、外に出るのも億劫・・・
という方も多いのではないでしょうか?
食欲の秋と言いますが、冬になったらさらにその食欲が増すというのがスタッフbの恒例行事ではありますが(苦笑)、寒いからといって外に出ないと、一段と運動不足&体重増加のWパンチとなりますので、良い年を迎えるためにも適度な運動習慣を心掛けたいところです。
さて、そんな運動習慣に欠かせないのがウォーキング。
最近では「最強の運動」とも称されるウォーキングは、運動効果だけでなく、ストレス解消や免疫アップ、脳の働きを活発化して記憶力や創造力なども豊かなになるとか。
でも、長時間のウォーキングって飽きるし・・・
という方も多いかもしれませんが、ただ街中を無作為に歩くより、まわりの景色を楽しんだり、時折寄り道を挟みながら街探索を目的に歩くと、意外と長時間歩けてしまうのも事実。特に都心部にお住まいの方なら一度は行ったことがあるであろう
隅田川沿いの遊歩道「隅田川テラス」
隅田川テラスとは、隅田川の両岸計約47kmのうち、約32kmに渡って整備されている遊歩道で、所々に公園や緑地があったり、東京スカイツリーを間近に見ることができたりと、ウォーキングやジョギングのメッカとも言える都民の憩いの地です。
春の季節には川沿いに植樹された桜の木が満開となり、夏の季節は隅田川花火大会で盛り上がる、秋の紅葉はもちろん、冬は澄んだ夜空に照らし出されるスカイツリーのイルミネーションや、ライトアップされた橋の夜景を楽しむことができるなど、
四季折々で見どころ満載のスポット
というのが隅田川の最大の特徴でもあり、魅力とも言えるでしょう。
ちなみに、隅田川と言っても北は東京都北区から、南は東京湾に注ぐ中央区・江東区まで全長約23.5kmもありますので、場所場所で観光名所や見どころがたくさんあることは言うまでもありません。有名どころでは
浅草・花川戸の水上バス乗り場付近
上野・隅田公園から間近に見える東京スカイツリー
隅田川沿いに所在する旧安田庭園などの日本庭園
などは観光スポットとしても人気ですが、ニッチなニーズに応えるTplantブログでは、そんな有名どころの観光地などは取り上げません。今回の記事でフォーカスするのは、何と言っても隅田川に架かる橋そのもの。
今回は都内在住者なら普段から通っているであろう隅田川に架かる橋特集として、これまで気にすることもなかった各橋の作りやデザイン、魅力や撮影スポットなどをご紹介してきます。
実は意外と知られていないのですが、隅田川に架かる橋って、かなり歴史のある橋が多く、
何気に国の重要文化財に指定されている橋も多い!
ので、単に景色を楽しむだけでなく、橋の歴史や「どうしてこのようなデザインになったのか?」といった背景なども想像しながら散策すると、また違った景色が見えるようになってくるのです。まぁ、かなり大人の楽しみ方かもしれませんが、運動不足の解消も含め、隅田川に架かる魅力的な橋散策へいざ出発してみましょう!
その時代と歴史に合わせた様々なデザインと技術が融合した橋梁群
さて、まず橋の魅力を知る前に「隅田川に架かる橋って実際にいくつあるの?」という点についてご紹介していきます。
隅田川に架かる橋の数は総数で26あり、一般的に河口に最も近い勝どき橋をNo,1として、上流の北区にある岩淵水門手前の新神谷橋(No,26)まで、7区に渡り様々な橋が架かっています。鉄道橋を除いたこれらの橋を「隅田川橋梁群」と呼びますが、特に知名度がある特徴的な橋梁は以下の通りで、
≪国の重要文化財に指定されている橋≫
- 勝どき橋
- 永代橋
- 清洲橋
≪歴史上重要とされている橋≫
- 両国橋
- 厩(うまや)橋
- 厩(うまや)橋
- 蔵前橋
- 蔵前橋
- 駒形橋
- 吾妻橋
- 言問橋
- 白髭橋
- 千住大橋
1594年(!!)に架けられた千住大橋から、平成生まれの相生橋まで、実に個性豊かな様々な橋が存在しています。これら26の橋を河口から番号順に並べると
勝鬨橋・佃大橋・中央大橋・相生橋・永代橋・隅田川大橋&首都高9号橋梁・清洲橋・新大橋・両国橋・蔵前橋・厩橋・駒形橋・吾妻橋・ 言問橋・桜橋・白髭橋・水神大橋・千住大橋・千住汐入大橋・尾竹橋・尾久橋・小台橋・豊島橋・新田橋・新神谷橋
となります。
知名度の高い有名な橋においては、永代通りや清洲橋通り、蔵前橋通りなどの幹線道路の名称にもなっていることから、一度は聞いたいことがある!という人も多いのではないかと思いますが、実は橋自体が重要文化財に指定されているのは全国的にも珍しく
全国で重要文化財に指定されている橋は27箇所
そのうち車で通行できるのはわずか7箇所
※2023年11月末現在
という状況ですので、そのうち3つが隅田川に架かっている橋と考えると、橋マニアはもちろんのこと、一般の方でも日常的に重要文化財に触れることができる貴重な建造物であるということを伺い知ることができます。もちろん、重要文化財であったり歴史的に重要な建造物であることも重要ですが、
隅田川に架かる橋の最大の魅力と言えばそのデザイン性
橋ごとに取り入れられた技術や工法が異なることはもちろん、その個性豊かな外観デザインや周辺の景観、ライトアップされた幻想的な夜景など、橋ごと異なる様々な表情が、橋梁を見る多くの人を魅了しているのです。
冷静に考えると、千住大橋が架けられたのが1594年(文禄3年)
文禄とは、安土桃山時代の年号ということになりますね・・・
もちろん現存する橋は当時のものではありませんが、
千住大橋は不落の伝説も持つ名橋
などと呼ばれ、浮世絵なんかでもよく使われていたりするのです
当時から木造であってもアーチ橋を作る技術があったと考えると、それだけでも胸アツかもしれませんが、こうした時代背景と共に、現代に至るまで「どのように橋が生まれ変わってきたか?」を知ることもまた、橋梁巡りの魅力かもしれません。
ちなみに、隅田川に架かる橋の多くは、その橋のたもとに建設された経緯が記載されていたり、資料館までもが建てられている橋もありますので、そうした施設に立ち寄ってみるのもまた良いでしょう。
※参考:東京都建設局「かちどき橋資料館」
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jigyo/road/kanri/gaiyo/kachidoki/
隅田川の撮影スポットTOP5
実は東京都では橋脚内見学ツアーなるものを開催しており、これはNo,1の勝どき橋に限ったお話ではありますが、橋梁の中に入れるという、とてもディープで貴重な体験ができるのも、隅田川の橋ならでは!東京都道路整備保全公社にて、定期的に開催しているようなのでぜひ参加してみてください。
勝どき橋 橋脚内見学ツアー
https://www.tmpc.or.jp/06_info/kachidoki.html
ちなみに、上記のとおり隅田川には吊り橋・アーチ橋など多くの特徴的な橋が架かっており、「橋の博物館や架橋技術のオンパレード」などと称されるほど、様々な形状の橋を見て・渡ることができますが、やはり橋梁においても人気の度合いに違いがあり、複雑な形状や独特なデザイン性、撮影映えするかどうかなどでランキングが形成されているのが実情。
ここでは、そんな人気TOP5の橋の魅力と撮影スポットについてご紹介します。
第5位:清洲橋
関東大震災の震災復興事業の一環として竣工された橋のひとつで、「震災復興の華」とも呼ばれた優美かつレトロなデザインが特徴の橋梁。上記のとおり、国の重要文化財に指定されており、現代における近代的橋梁美を体現しているとして高い評価を得ているそう。清洲橋が吊り橋であるのに対して、同じ震災復興事業の一環として竣工された永代橋は鋼アーチ橋となっており、当時の技術力の高さの片鱗を窺うことができます。
第4位:桜橋
隅田川に架かる橋では唯一の歩行者専用橋で、橋の形状も日本初となる「X」字形をした特殊な形の橋です。東京スカイツリーのたもととなる言問橋の次の橋で、浅草駅もしくは東京スカイツリー駅から徒歩で15分程度の距離。橋の上からは東京スカイツリーはもちろん、周辺には高層マンションがないため、開放感抜群の絶景が広がります。
第3位:永代橋
永代橋は、鋼アーチの優しい曲線が特徴の橋梁で、夜間はその曲線に合わせた美しいライトアップが最大の特徴。河口側に見える数々のタワーマンションの灯りと、橋のライトアップの共演は、まさに撮影映えすること間違いなし。もちろん天気の良い日中も撮影スポットとしては人気で、その先に見える中央大橋の斜張が、永代橋からのロケーションに華を添えます。
第2位:吾妻橋
東京スカイツリーのお膝元とも言えるのが、都道「雷門通り」を擁する吾妻橋です。吾妻橋の特徴はなんといっても真正面に東京スカイツリーが鎮座するロケーションであり、夜間は橋のライトアップとスカイツリーのライトアップの共演が見られることで、昼夜問わずカメラを構える人が多い橋のひとつです。橋の構造は鋼ソリッドリブタイドアーチ橋で、見るからに堅牢そうな外観もまた特徴と言えます。
第1位:勝どき橋
隅田川に架かる人気の橋ランキング、堂々たる1位は、トップナンバーを張るNo,1勝どき橋です。その堂々たる外観はもちろん、今は当然運用されていませんが、当時は国内最大級の跳開橋であったこともあり、レトロな雰囲気の操作室が当時のまま残されている点などは、今でも橋マニアの心をくすぐっています。橋からの眺望も素晴らしく、レトロな橋と近代的な東京の高層ビル群が融合した、夜景スポットとしても大変人気のある橋と言えるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
隅田川と聞くと、どうしても川沿いの風景ばかりに注目しがちですが、数々の個性的な橋もまた、隅田川全体を織りなす風景のひとつとして、フォーカスしてみるとまた違った発見があるかもしれません。
ぜひ、散歩がてら隅田川の橋のすべてを制覇してみてください。