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シルクスクリーンプリント

【印刷の歴史5】水と空気以外なら印刷可能?シルクスクリーン印刷とは

Staff B / 2023年9月20日

シルクスクリーン印刷とは何か?

こんにちは、スタッフBです。
印刷の歴史シリーズ第五弾として、今回はシルクスクリーン印刷についてお伝えします。

 

印刷の歴史シリーズについてはこちらから。
【印刷の歴史1】印刷技術は木版からはじまった
【印刷の歴史2】ルネサンス三大発明の一つ「活版印刷」とは
【印刷の歴史3】低コストで大量生産が可能なオフセット印刷とは
【印刷の歴史4】画像の再現性が高いグラビア印刷とは

 

では、さっそくですが、みなさん「シルクスクリーン印刷」というのをご存じですか?

 

オリジナルTシャツなどを作成したことのある人はご存じかと思いますが、一般的にはあまり馴染みのない言葉なので、どんな印刷なのか分からない…という人が多いかと思いのではないでしょうか。

 

今は昔、懐かしの昭和時代に流行った年賀状などを印刷する「プリントゴッコ」も、実はシルクスクリーン印刷の手法を応用したものだったりするのですが、

 

Tシャツやトートバッグなどの布製品
駅名や社名の看板
商品パッケージ
リモコン
電子基板
 など

 

ありとあらゆるものがシルクスクリーン印刷によって制作されている、最もメジャーな印刷方法だったりするのです。

 

シルクスクリーンという名の由来は、その名の通り、印刷する際に

 

絹(シルク)の幕(スクリーン)を張った枠

 

を使用したことから「シルクスクリーン印刷」と呼ばれるようになったとされています。ちなみに現在のスクリーンは、絹ではなくテトロンなどの化学繊維などで織られたものが一般的。

 

なお、シルクスクリーン印刷は道具さえあれば自宅でもできるため、オリジナルグッズを自作するのに最適。もちろん、オリジナルグッズを作成するために家庭用プリンターを使用する方法もありますが、ハンドメイド感が楽しいのは断然シルクスクリーン印刷。

 

初めての場合には余計なところにインクがついてしまったり、にじんでしまったりと失敗してしまうこともありますが、デザインをカッティングするところやインクを乗せて広げていくのが面白く、何よりも「自分で作った」実感が半端ないです

 

そこで今回はそんなシルクスクリーン印刷について知っていただきたく、シルクスクリーン印刷の歴史と仕組みについてお伝えしていきます。

 

▼関連記事
Tシャツプリントにおけるインクジェットとシルクスクリーンの違いを知る

 

シルクスクリーン印刷の仕組みと起源

一口に印刷といっても、印刷方法には版の有無や使用するインクなどの違いがある

 

・平版印刷(オフセット印刷)
・凸版印刷(活版印刷)
・凹版印刷(グラビア印刷)

 

など、いくつかの方法があります。シルクスクリーン印刷は、版に穴を開け、そこからインクを擦りつける

 

孔版印刷(こうはんいんさつ)の一種

 

シルクスクリーン印刷の仕組みとしては、インクを浸透させる部分の版を作り、その上からインクを乗せ、スキージと呼ばれるゴムベラのようなものでインクを押し出すことにより絵柄を印刷します。

 

版は1色ごとに作る必要がありますが、一度作成すれば何度でも使用可能です。多色の場合にはそれらを組み合わせて1つのデザインに仕上げますが、色の数が多いほど製版が必要となりコストもかかるのがシルクスクリーン印刷の難点。

 

ちなみに、シルクスクリーン印刷に関する特許は1907年にイギリスのサミュエル・シモン氏が取得し、日本では昭和20年頃から使われるようになったのですが、

 

実はそのルーツは日本にあったのです!

 

というのも、日本伝統の染色技法である「江戸小紋」や「琉球紅型染」などの精巧な捺染技術がジャパニーズ・ステンシルと呼ばれ、世界に広がったとされているのです。まぁ、それらの技法も紀元前3000~2000年以上の大昔に中国にあったステンシルが基になっているので、シルクスクリーン印刷の本当の起源は中国なのかもしれないですね。

 

▼関連記事
シルクスクリーンプリントについて

 

シルクスクリーン印刷の特徴

なお、冒頭でシルクスクリーン印刷は様々なものに使われていることをお伝えしましたが、シルクスクリーン印刷の最も大きな特徴といえば

 

幅広い素材に対応が可能

 

シルクスクリーン印刷は、“水と空気以外はプリントができる”といわれるのですが、紙や布はもとより、ガラスや陶磁器、アクリル板やプリント基板、液晶ディスプレイなど、ありとあらゆる幅広い素材に対して印刷できます。また、スクリーンは柔軟性があるので、コップやボトルなどの曲面や複雑な形状にも印刷できる場合があります。

 

そして、シルクスクリーン印刷で使用するインクは

 

耐久性が高い

 

ため劣化しにくく、またインクを厚く塗ることができるため下地の色の影響を受けにくいとされています。

 

たとえば、黒地に明るい色のインクを乗せるとインクの色調が変わってしまうことがありますが、シルクスクリーン印刷ならば色調を損なわずにイメージ通りに表現することができます。

 

そして、もっとも気になるのはコストかと思いますが、印刷する枚数が多くなるほど割安になるため

 

低コストで大量生産が可能!

 

1色ごとに版を作る必要がありますが、色の数を減らせば製版代のコストダウンを図ることができますので、予算に応じて工夫できるのもシルクスクリーン印刷ならでは。

 

ちなみに、シルクスクリーン印刷でカラフルなものをプリントする場合には、異なる色が隣り合わせになる部分がズレないようにする技術が必要となりますので、質の高い技術を提供するTplantにお任せください。

 

Tplantではシルクスクリーン印刷などのプリント加工を行っております。オリジナルTシャツを作りたいけど、どうしたらいいのか分からない…というような場合でも、お客様のニーズにあったプランをご提案いたしますので、ぜひ気軽にご相談ください。

 

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シルクスクリーン制作事例1 2色刷りでかっこいいTシャツ

Staff B
Staff B

オシャレとお酒に目がない意識高い系アラフォー女子。人一倍こだわりが強く妥協が許せない性格。お給料の大半を洋服やコスメといったドレスアップに浪費するも、最近は着飾って出掛けるところがないのが最大の悩み。リモートワークを邪魔してくる愛猫との縄張り争いが耐えない毎日を過ごす。