みんな知ってる?サステナブル・コットン(#4)-消費者として私たちが出来る取り組み

みんな知ってる?サステナブル・コットン(#4)-消費者として私たちが出来る取り組み

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これまで数回に渡りご紹介してきた「サステナブル・コットン」。持続可能な綿生産という視点で、環境問題はもちろん、農家さんの労働環境、人権問題、さらにはアパレル業界全体における取組みなどについてご紹介してきました。

今回の記事では、こうした世界的な取り組みでもある生産者側のサステナブル・コットンに対して、私たち消費者は何をすべきかについて考えていこうと思います。

私たちの生活に欠かせない綿製品

普段からあまり意識しない部分かもしれませんが、生活に深く関わってくる綿製品の代表的なアイテムには次のようなものがあります。

  • 下着や肌着
  • タオル
  • 布団などの寝具類
  • 洋服

つまり、人間が生活するうえで必要な「衣・食・住」の衣の部分の多くを担っているのが綿と言っても過言ではないのです。

こうした綿生産を取り巻く環境を改善して、持続可能な綿栽培のスキームを確立させようという取り組みが「サステナブル・コットン」であり、アパレル業界を中心に、地球環境への悪影響の低減や品質といった一定の生産基準を設けて、生産農家の収益性も向上させようという動きが世界中で取り組まれているのです。

つまり、これからも綿製品を使い続けるなら、世界中でサステナブル・コットンのスキームを採用した綿を生産しなければならない、消費者としてもサステナブル・コットンの製品を購入しなければならないという状況になりつつあるのかもしれません。

浸透しつつあるサステナブル・ファッション

サステナブル・ファッション

さて、こうして改めて綿生産における問題点や課題を深堀すると、結構根が深い問題であることは、ある程度察することができますが、すでに世界的なアパレルブランドを中心に、サステナビリティを意識した製品づくりのスキームが浸透しつつある点は、高く評価したいところです。

アウトドアブランド大手「パタゴニア」や「ヴィヴィアンウェストウッド」などが、積極的にサステナビリティを意識した取り組みを行っていることをご紹介いたしましたが、綿生産に限らず、地球環境保護という観点では、森林伐採や地球温暖化などの問題も考慮したプロダクトが必須になるということでしょう。

最近では、各企業がSDGsなどを掲げて、一企業の利潤だけでを追求するのではなく、社会全体の貢献度なども含めた企業の成長という観点が重要視されておりますが、綿栽培においても同様です。

  • 従来通りの綿の生産量を維持する
  • 地球環境にやさしい生産スキームを確立する
  • 化学肥料を減らして綿自体の品質を向上させる
  • 綿農家の収益性を改善する

これらを実現させるための取り組みとして、サステナブル・コットンがあり、さらに視野を広げれば、「ファッションアイテムすべてがサステナブル」であるという環境を作る必要があるのです。

つまりサステナブル・ファッションです。

皆さんも一度は聞いたことがあるであろう「オーガニック・コットン」は、地球環境に悪影響を及ぼす化学肥料や農薬を使用しないサステナブル・コットンのひとつでありますが、「質が良さそうだがその分高そう」というイメージがあると思います。

実はまさにそのとおりで、通常の綿製品とくらべて割高になってしまうのが実情なのです。

しかし、いま世界中で取り組まれているサステナブル・コットンのことを考えれば、タオルや布団などの綿素材もすべてサステナブルに置き換わるという流れになるかもしれません。

一時的な価格上昇は避けられないのかもしれませんが、当然のことながらサステナブル・コットン製品が市中に出回るほど製品価格は落ち着いてくるのが一般的です。やはり、サステナブル・コットンの意義を理解して積極的に製品を購入することが、いち個人として貢献できる唯一の事なのかもしれません。

今後の課題

日本国内においても、ユニクロをはじめとするアパレルブランドが、サステナブル・ファッションの認知拡大に尽力しておりますが、綿生産における課題や問題点は一般消費者まではまだまだ知られていない状況です。Tplantで取り扱うTシャツメーカーにおいても、お世辞にもサステナブル・コットンを素材とした製品ラインナップが多い状況ではありません。

やはり、消費者ばかりがサステナビリティを意識させられるのではなく、サステナブル・コットン製品は一般的な綿製品よりメリットが多いという付加価値を、今まで以上に提供しなければならないのがアパレルメーカーや生産者側の課題でしょう。

もちろん地球環境に優しい・人権問題も解決できることは重要ですが、それによって上がった価格に製品の質が付いてこなければ、需要が増えずにノンサステナブルに陥ってしまいます。

また、アパレル業界全般が取り組むサステナブル・ファッションという考え方においては、コットンやパルプのような環境保存を主眼とした取り組みもあれば、服のリサイクル・古着の活用、さらには廃棄プラスチックを原料とした繊維の活用など、多彩なアプローチがあることも念頭に置いておく必要があります。

たしかに、廃棄される服が多いより、古着として活用した方が、CO2排出という観点でも地球環境に良いということは言うまでもありません。

まとめ

今回、シリーズとしてご紹介してきたサステナブル・コットンにおいては、Tシャツのメイン素材である綿に特化した課題ではありましたが、コットンに限らず、リネン(麻)、シルク(絹)なども含め、天然資源には限りがあることは皆さんもご存じのとおりです。

これまでは生産効率や収益性重視で、地球環境や労働環境、貧困問題などを後回しにしてきたのかもしれませんが、これからの時代は地球環境など課題に取り組む製品が選好される時代になるでしょう。

製品をプロダクトする企業はもちろん、一般消費者の認識も徐々に地球環境の意識が高まることで、サステナブルがファッションの新常識となっていくのかもしれません。

いかがでしたでしょうか?

オリジナルTシャツを提供するTplantとしても、世界を台頭するアパレルブランドと同様、サステナビリティの向上に積極的に取り組んでいく予定です。

▼サステナブル・コットンTシャツ
OGB-910 オーガニックコットンTシャツ
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Tplant
Tプラントは誰でも簡単にオリジナルTシャツが作成できるWebサービスです。
Tシャツ、パーカー、トートバッグなど、様々なウェアやグッズにオリジナルのデザインをプリントします。
Staff B
Staff B

一度きりの人生を思いのまま生きている、飽くなき探究心が原動力のサブカル系アラフォー女子。流行に左右されず、趣味もファッションも独自路線を進み続けているため同世代の友人は少ないもものの、気の合う仲間とハイボールで乾杯するのが何よりの楽しみ。最近は奇岩と巨石にどハマり中!多趣味であるが故の金欠が最大の悩み。